本文へスキップ

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0854-84-0788

〒694-0064 大田市大田町大田イ14-2

コラムColumn

健康一番  滋野 和志

JA石見銀山の会報誌『千両箱』の「健康一番」に2007年7月から2010年3月まで連載したものを転載しています。

第3回 超音波検査

現在、超音波(人間の耳では聞こえない高い音)を利用した技術は水深測定、魚群探知、殺菌や洗浄などのあらゆる分野に応用されています。医学分野においても欠くことのできない検査法の1つであり、泌尿器科でも日常診療で頻繁に行っています。

超音波検査の良いところは痛みや合併症がない点です(ただし一部の特殊な方法では少々不快な場合もあります)。また、超音波も周波数や強さを変えることにより、組織を破壊したり、出血を止めたりすることができるため、手術などに用いられます。もちろん検査用の超音波では全くそのような心配はありません。
超音波は1912年に氷河に衝突して沈没したタイタニック号の事故がきっかけとなり、氷河の発見を目的に開発が進められました。その後第二次世界大戦中に潜水艦対策としてのソナー開発という軍事利用により実用化され、現在の発展へと続いています。

医療分野では、1950年代に超音波診断の研究が広まり、1970年代に臨床現場への普及が始まりました。超音波検査の基本は断層像ですが、目的によって方法は様々で、また近年では血流を観察する技術などが開発されています。

超音波断層法では、発射した超音波が体内で反射して返ってくるのを受診し、その強さと反射物までの距離から映像を表示します。超音波は気体を通ると極端に弱まるため肺などは検査に適していません。また脂肪が多いと超音波が散乱して体内の深い部分の観察が不十分になります。よって、同じ超音波検査を受けても肥満の方は得られる情報が少なく損をすることになりますね。

   
 超音波でみた腎臓
肥満者の腎臓:皮下脂肪や腎周囲脂肪により腎臓が見えにくい




健康一番リストへ戻る


大田姫野クリニックビルダークリニック

〒694-0064
島根県大田市大田町大田イ14-2
TEL 0854-84-0788
FAX 0854-84-0733